スピード感(仮)

自分の好きな音楽、中古屋で収穫したCD等についてつらつら語ります

9月~12月の中古屋おかいもの【Kneuklid Romance/heath/THE COOL CHIC CHILD】

2020年になってしまいました。今年もよろしくおねがいします。

仕事は少し軽くなりましたが、そうなったらなったでダラダラ遊び呆けてしまい結局なかなかこちらを更新できないという…。

とりあえず書き溜めていた19年下期の中古屋収集物の中から選りすぐりを…!!

 

Kneuklid Romance『Babylonian Dance』

Babylonian Dance

Babylonian Dance

  • アーティスト:KneuKlid Romance
  • 出版社/メーカー: バップ
  • 発売日: 1999/03/10
  • メディア: CD
 

90年代後半に活躍した5人組ソフトヴィジュアル系バンドのメジャー1stフルアルバム。ミニアルバムの多いバンドだったため、フルアルバムとしては前ヴォーカル時代を含めても実は3作目です。
今作より元Silver Rose~Merry Go RoundのKYOがドラマーとして参加。

是永巧一DER ZIBET吉田光プロデュースで、HR/HMをベースとしたテクニカルで骨太なバンドサウンドに加え、そこにとどまらない多彩なアレンジで聞かせます。
さらには突き抜けるような声質の歌唱力の高いヴォーカルにキャッチーなメロディー、そして女性受けも良さそうな面白い作詞センスまでも持ち合わせ…これでなぜブレイクできなかったんだろうなあ…。

ドラムループを交えてクールにドライブする『Heaven's Door』、シングル級にキャッチーながらも一癖あるドラムフレーズが印象的な『歩道橋の上の空』あたりはこの時代のJ-ROCK好きにヒットしそうです。
一方で異色なのが『子守歌を聴かせて』。かわいらしいフルートのフレーズがループする自己流シューゲイザーです。これは見っけもんだわ~。

https://www.youtube.com/watch?v=Z-FBrxsCS3M

このトレーラーで流れているのがその『子守歌を聴かせて』です。

 

heath『Traitor』 

Traitor

Traitor

  • アーティスト:heath
  • 出版社/メーカー: ポリドール
  • 発売日: 1997/02/19
  • メディア: CD
 

X JAPANのベーシストHEATHのソロプロジェクト2ndシングル。
表題曲は名探偵コナンEDテーマとして有名な1stシングル『迷宮のラヴァーズ』の流れを汲んだアップテンポの楽曲です。

HEATHといえばHIDEと共にインダストリアル趣味を共有していたわけですが、そんなインダストリアル由来のマシンビートが印象的。
であれば当然ザクザクしたヘヴィーなリフが聞けるのかと思いきや、ここに何故か80年代HR的なギュインギュイン唸るギターが乗っかるのが謎です。
リフに凝るHIDEとリズムに凝るHEATH、とでも言えるかもしれません。両者のアプローチの違いは興味深いところ。
歌メロはしっかり自身で歌いこなせる範囲で作られており悪くないです。

カップリングの『Daydream #003』はX JAPANDAHLIAで披露されていたアレです。
こちらもリズム重視のつくりで、重厚なインダストリアルビートとスクラッチの絡みがスリリングで非常にカッコいいのですが、さんざん揶揄された「ブーーーーーン」というベースリフが改めて聴いてもやっぱりちょっといまいちかな…。
制作側の意図を汲み取れていない部分もありますが、せっかくベーシストのソロなのだからカッコいいフレースを期待したいところです。本来テクニックのある人ですし。

この路線でアルバムを制作していたようなのですが、X JAPAN解散を挟むなどし音作りの方向を転換。用意していた楽曲はすべてお蔵入りになった模様です。

ということで2曲ともアルバム未収録。

https://www.youtube.com/watch?v=AqeIT4bGfOI

 

THE COOL CHIC CHILD『Spider』

Spider

Spider

 

Ber:SatiやNUDE(西川HAINE脱退後のルイマリーメンバーで結成)を経たヴォーカリスト上條貴志を中心とするバンドのメジャー1st。1997年リリース。

プロデュースに土橋安騎夫を迎え、鍵盤や打ち込みも交えたカラフルなポップロックサウンドを展開。
というかこれ、一癖あるヴォーカルも含めてまんまSOPHIA。レコード会社は彼らと同じTOY'S FACTORYなので本当に第2のSOPHIAにしたかったんだろうなあ。
事務所はデンジャークルーということで、社長のJACK DANGER自らリズムディレクションを施すなど力の入れ具合が見て取れますが、残念ながらブレイクには至らず。
本当に些細な差だったと思うんですよね。
松岡充の圧倒的な美形ぶりやしゃべりのうまさだとか、キーボーディストがメンバーか否かとか、ミドル・バラードや詞のクオリティーだとか…。

良い意味でCDバブル・V系バブル時代を象徴する質の高い作品で、忘れ去られるには惜しい1枚です。普通にJ-POPが好きな人へ。

https://www.youtube.com/watch?v=DpUOz0xohqc

 

もうちょいあるので続く予定…