スピード感(仮)

自分の好きな音楽、中古屋で収穫したCD等についてつらつら語ります

2014年ベストUSED CD 2

 

 ↑に続きます! 
2014年に購入した中古CDの中から特に気に入っている作品を15枚選びました。

 

8.ISIS『ごちゃまぜの恋』

ごちゃまぜの恋

ごちゃまぜの恋

 

 ボストンのポストメタルバンドではなく、96年にEPIC SONYからアルバム7枚契約という破格の待遇でデビューをしたというバンド。

リーダーでギタリストの後藤孝顕はこのアルバムをもってバンドを脱退し、現在は世界を股にかけ活躍するポストロックバンドMONOで活躍中。
ファンクを基調にソウルやらサルサやらジャズやらレゲエやらを飲み込み、一筋縄ではいかない練りこみ方を見せるアレンジ力の高さに驚愕。高速ファンクな『EXIT』は圧巻ですし、シングル『RHYTHM OF LOVE』は今作最大級のアレンジの情報量でプログレの域に達しそうな展開を見せる。こう書くと敷居が高そうですが、人懐っこいメロディーの『リン リン ルーラ』をはじめどの曲も超ポップ。
ヴォーカルが野太さと色気を兼ね備えたとにかくイイ声(岡村靖幸を彷彿とさせる)をしているのも最高ですね。
一方で三ツ矢サイダーのCMで大量にOAされるも見事にコケたという『SUMMER GOODでいいじゃない』だけはフツーのJ-POP。いかにも売るために作られたんだろうなぁという感じで複雑な気持ちになります。アルバムの中での清涼剤的な役割にはなっているのですが。

余談ですが後藤氏は同期デビューの縁でT.M.Revolutionのサポートを務めていた経験があり(トーキングモジュレーターやテルミンも使っていた模様)、かの『WHITE BREATH』のギターも彼によるものです。

 

7.GRASS VALLEY『STYLE』

STYLE

STYLE

 

 2年前から彼らの音源を集め始めておりまして、2014年にようやく全アルバムを入手することができました。これは3rdアルバム。ジャケがダサいです…。

英国NWバンドのJAPANを独自解釈した上で曲によってはTM NETWORKをも彷彿とさせる、という非常に形容しづらい音楽性のバンドです。この独特な立ち位置が再評価を阻んでいる感じがありますね…。
初っ端の表題曲『STYLE』こそ地味(リズム等聴きどころはある)なのですが、以降は名曲の連続。ほんのりと哀愁が滲む『BOAT』や『夕凪』等、本田恭之楽曲の充実度が凄いです。
バンドの代名詞になりうるキラーチューンこそないものの、トータルで見ると今作が最も粒揃いでバランスの良い作品だと感じました。ファンの中で今作を最高傑作にあげる人が多いのも納得。
STYLE>MOON VOICE>LOGOS>瓦礫の街>GRASS VALLEY>at GRASS VALLEYの順で気に入っています。

 

6.Disclosure『settle』

Settle

Settle

 

 2013年に買うタイミングを逃した洋楽のうちの1つ(あとはCHVRCHESとかWashed Outとかを買いました)。

近年のエレクトロ・EDMって耳が疲れるのであんまりハマれないものが多いのですが、00年代以前な音色のハウスや2ステップを主軸に置いた方向性にピンときました。
2ステップってあっという間に廃れて顧みられなくなってしまった感があるので、こういう音がまた復権したら良いなぁとか思っているんですけどね…。
14曲中8曲が歌モノでそのどれもがクオリティー高いです(インストも良い)。AlunaGeorgeやSam Simthがここからブレイクしたわけですが、それが彼らをフィーチャーした楽曲のクオリティーの高さを証明していると言えましょう。
一番気に入っているのはLondon Grammerをフィーチャーした『HELP ME LOSE MY MIND』。ラグジュアリー感のあるミディアムです。

 

5.MIHO『OVER/Esperanza

OVER/ESPERANZA

OVER/ESPERANZA

 

 Dragon AshのKjの恋人という触れ込みでデビューしたR&Bシンガーの2000年のシングル。KjとBOTSによるSteady&Co.プロデュース作。

BOY-KENをフィーチャーした『OVER』についてはアルバムにそのまま収録されているので今回は省略します。
Esperanza』がとにかく名曲。HIP-HOPプロデューサーKenny Dopeの『Get On Down』の美味しいところをサンプリングし、アコギで包んだ激メロウなミディアムです。
Kj・SHIGEO(スケボーキング)・CO-KEYの3MCをフィーチャーしておりMIHOのパートはサビの部分のみ。主客転倒な感じもしますが、むしろそれが彼女の声のミステリアス・無機質な魅力をうまく引き出していると感じました。
アルバムではサンプリングを排した全く別のトラックになってしまっていて残念。トラックだけでも素晴らしいのでSteady&Co.や当時のKjワークスが好きな人はもちろん、HIP-HOP/R&Bに苦手意識のある方にもぜひチェックして頂きたい!!!!
PVもシンプルながらハイセンス。V系ブームからわずか1~2年ですよ…時代ってこんな一気に変わるものなんですね。


MIHO - ESPERANZA feat.Kj,SHIGEO,CO-KEY ...

 

4.JADOES『DOGORODON JHAN』

DOGORODON JHAN

DOGORODON JHAN

 

 元々お笑いグループでありながら音楽活動においては角松敏生プロデュースで活動していた5人組の5th。ヴォーカルの藤沢秀樹は現在ダンス☆マンとして活躍中です。

前作に引き続きセルフプロデュースですが、エレクトロファンクともデジタルシティーポップともいえる音楽性は角松時代から引き継いでいます。
しかし注目すべきは、R&Bやジャジーな要素に加え『Rockin'Boy&Funky Girl』ではボンジョビみたいなダイナミックなHRにまで挑戦するという、セルフプロデュースゆえの自由さでしょう。これら要素を違和感なく消化しどれも名曲に仕立てているのが凄いです。
結局私がよく聴くのは『東京プラネタリウム』『Endless heart』といった従来路線の曲になってしまうのですが。後者はアーバン×哀愁という私ストライクの曲でした。
また導入と締めにモノローグが入るのですが、声は増山江威子によるものです(「峰不二子」として参加)。

 

まだ続きます・・・!!