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スピード感(仮)

自分の好きな音楽、中古屋で収穫したCD等についてつらつら語ります

BEAST『IMagination∞lenS』レビュー

たまたまEX-ANSベース氏のTwitterを見ていたらRTでこのバンドが復活するらしいという告知HPを見まして。
最終的に5人+サポート1人になったのですが、今回はどうやら中心メンバー3人による復活、ということで良いのでしょうか。

ということで今回はこれを

IMagination∞lenS

IMagination∞lenS

 

 90年代初頭のインディーズシーンで黒夢・L'Arc~en~Cielと人気を三分したといわれたThree Eyes Jackの元メンバーを中心に結成された当時4人組バンド。本作はメジャーで残した唯一のフル作です。
2000年にX JAPANYOSHIKIが設立した新レーベルEXTASY JAPANからデビューし、シングル曲『Chemical』と『LR-7』はYOSHIKIがプロデュースを担当しました。
ちなみにデビュー前の2000年には何故かFUJI ROCK FESTIVALへ出演しています。

基本的にはテクノ・デジタルループ×ハードなバンドサウンドというTRANSTIC NERVEあたりとも近い音楽性ですが、曲調はハードコア寄りのものもあればギターノイズが鳴るミドルテンポのギターロックまでと案外幅が広いです。
そして特に注目すべきは「ハードなAメロ・Bメロに対してサビはJ-POP並にキャッチー」というスタイル。
これはネオ世代のヴィジュアル系お得意の手法で、その発端はDir en greyの特に04年の『朔-SAKU-』あたりと一般的に考えられています。
ですが彼らは01年に早くもこのスタイルを確立していたのです。
ディルのメンバーとは交流が深いそうで、もしかしたら彼らを参考にしたのかもしれませんね。そしてそれがシーンを一変させたと。

このようにセンスははるかに時代を先取りしていた彼らですが、近年のラウド色の強いバンドと比べると一部楽曲でギターの軽さが気になります。
特にミクスチャー色の強い『LR-7』ではグリグリと大きく動くベースが目立つだけにギターの線の細さが物足りなく感じてしまうのですよね。
ヴォーカルは甘めで個人的に好きな声質なのですが、シャウトに関しては迫力あるデスヴォイスに慣れた世代には弱く感じるかもしれません。

気に入った楽曲を上げていくと、まずは3rdシングル『VISION(ISM ∞ VERSION)』。前述したようなスタイルの彼ら王道の疾走曲で、Aメロの「~Call and Response~」というコーラスが耳に残ります。
ヴォーカルの咆哮が映えるデジタルハードコア『48k rate change[FREEZE]⇒convert 22』~『Lynch』の流れはどちらも2分台というコンパクトさもあって破壊力抜群。
『NEW NOISE』はバタバタと荒々しく疾走するロックンロールで、ヴォーカル・演奏共にテンションの高さが伝わってきます。この曲のギターは派手でカッコ良い。
2ndシングルでもあった『Chemical』はサビが本作一キャッチーな王道曲ですが、別々の曲を組み合わせて作ったのか他の部分のメロからサビが浮いてしまっており違和感の方が強かったです。

ぶっちゃけあまり売れなかったこともあり中古屋での遭遇確率はかなり低めなのですが、2010年代に入って同名のK-POPグループがデビューしそれなりに売れたので余計に探すのが難しくなりましたね…。