スピード感(仮)

自分の好きな音楽、中古屋で収穫したCD等についてつらつら語ります

TRANSTIC NERVE『NEVER END』レビュー

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2014年12月28日に赤坂BLITZにおいて行われたTRANSTIC NERVEの一夜限りの復活公演「NEVER END」での会場限定販売シングル。
ということで私もライブに参加してきました! hide memorial summitthe Underneathを、hideミュージカルでdefspiralを観たことはあるのですが、TRANSTIC NERVEは初めてでした。

 

ライブに関しては、ブランクなどなかったかのように当然の如くカッコいい演奏と、攻撃性と安定感を兼ね備えた歌唱(V系シーントップクラスの歌唱力では!?)に圧倒されましたね。
これは10年以上5人で活動し、現在もギタリストのTALを除く4人がdefspiralとしてかつて以上にシーンの中心で活躍を続けているからこそ、なのでしょう。  
セットリストはアルバム『セルフラッシュ』を中心に、ほとんどのシングル曲+各アルバムから万遍なくピックアップされたグレイテストヒッツ的なもの。終盤に披露され一番盛り上がったパーティーチューン(『Damp Down』)が全く聴いたことのない曲だったのですが、調べたら3rdデモテープにのみ収録されている曲ということで驚きました。春にこの公演の模様を収録したライブアルバムが出るということで、そこでようやくのCD化ですね。
そして彼らを語るうえで欠かせない、hide『ever free』のカヴァーも演ってくれました(アレンジはデフスパver.)。
メジャーにいた期間が正直そこまで長くなかっただけに何故メジャーデビュー15周年というタイミングでの復活なんだろうと思っていましたが、もしかしたら2014年というhide50歳の年に“TRANSTIC NERVE”としてライブをすることに意味があったのかもしれないなと思いました。

 というわけで、このライブ会場限定シングルの感想です。

詞曲共にヴォーカルのTAKAによる表題曲『NEVER END』は「けじめとしてこれを機に解散しようという意見もあったけど、これからもこの5人はTRANSTIC NERVEであり続ける」という旨のMCに続けて披露された新曲。
開放的でベタささえもあるビートロック。ですが彼らの10年の歴史における数多の楽曲群の中でも、トップクラスの良メロディーなのでネガティブな感想は抱きませんでした。
打ち込みが一切ないのと、ギターソロが少しHR風味なのは彼らにしては新鮮。

2曲目はデビュー曲『振動 -debut 15th Anniversary ver.-』
大きくアレンジされたのはギターソロのみ。defspiralと違いTRANSTIC NERVEはギタリストが2人いるバンドなんだと主張するかのように、ツインリードのフレーズが大々的に組み込まれました。ライブを意識したハンドクラップも入っています。あとは基本的に原曲との変更点はほとんどありません。デビュー時点で既に演奏・歌唱ともにほぼ完成されていただけに、印象もそんなに変わりませんね。強いて言えば聴き比べると原曲は声が若いなってぐらいでしょうか 笑。
改めて希望に満ち溢れた良い曲だなと思いましたが、一方で華のデビュー曲として考えるとやっぱり派手さに欠けるなという印象も拭えないのですよね…。

 今後通販等で販売されるといった情報は今のところありません。
しかし彼らの曲を好きな人はもちろん彼らの曲を知らない人でもGLAY等90年代ビートロック系や所謂ソフヴィが好きであれば、専門店で見つけ次第迷わず即確保で良いんじゃないかと思える充実度です。